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南信州のシードル体験イベント 飯田に11醸造所、知識深めるセミナーも

28日のシードル販売会の様子

28日のシードル販売会の様子

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 南信州のシードルが体験できるイベント「南信州シードルNOW!」が1月28日・29日、エス・バード(飯田市座光寺)で開催された。

29日のセミナーの様子

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 28日は南信州の醸造所11社がグラスやボトルのシードルを販売。それぞれのシードルの味わいを味覚センサーで測定したチャートの付いたパンフレットも配布。個性的な味わいのシードルが集まった。一日を通して150人の客が購入したり、醸造所の人とのコミュニケーションを楽しんだりした。

 倉沢農園は清酒酵母で醸造し、バニラビーンズを加えた個性的なシードルを販売。倉澤ちふ美さんは「コロナ禍で売り上げは少し落ちたが、この地域のシードルの盛り上がりを感じる。青空の下、気軽にシードルを飲んでくれるのが理想」とシードルを飲むシチュエーションについて語る。

 やまき北村農園の北村朝子さんは、「農家のシードルはリンゴだけでは強みがない」とし、イチジクや桑の実などを加えたフレーバーシードルを販売。「ぜひ、女性に飲んでほしい」と呼びかける。VinVie(ヴァンヴィ)は2種類のシードルをブレンドして甘みを加えたホットシードルなどを提供した。

 29日は長野県観光機構ソムリエの花岡純也さんをファシリテーターに迎え、南信州のシードル醸造家5人によるトークセッションやシードルとのペアリングについて知識を深めるセミナーを開き、会場とオンラインで約30人の愛好家らが真剣に耳を傾けた。花岡さんは「銀座NAGANOでシードルフェアを開くと、近年は120~140%の売り上げで推移している。購買層は20~40代の女性。近年の健康志向もありグルテンフリーで、プリン体ほぼゼロ、アルコール度数もワインより低く、ポリフェノールも豊富なシードルのマーケットが伸びている。ラベルもポップなものが多く、ジャケ買いも多い」と市場を分析する。

 「南信州は、長野県の中ではもちろん、全国的にもシードルの先進地域。醸造者だけでなく農家や飲食店が一緒になって一枚岩になって取り組んでいるのが特徴。マーケットに対する反応も早く、リニア開業も見据え、今後の可能性に期待が持てる」と太鼓判を押す。

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