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阿智村の温泉旅館で「二千体のひな飾り」 第4代ヤークー様も登場

能舞台に登場した第4代ヤークー様

能舞台に登場した第4代ヤークー様

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 昼神温泉郷内の和風旅館「石苔亭いしだ」(阿智村智里、TEL 0265-43-3300)で1月28日、毎年恒例の「二千体のひな飾り」と第4代ヤークー様の一般公開が始まった。

二千体のひな飾りと4代目ヤークー様

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 昼神温泉郷では毎年12月、温泉地に災いが入り込まないようにするため、稲わらで組んだ守り神「湯屋守様(ゆやもりさま)」を設置し、3月には1カ月間、長野と愛知を結ぶ中馬街道(現在の国道153号)の沿線自治体が共同で、ひな人形を飾るイベント「中馬ぬくもり街道ひな祭り」を開催している。

 石苔亭いしだでも、湯屋守様やひな祭りイベントの流れを受け、旅館内にある能舞台を有効活用しようと「二千体のひな飾り」をスタート。毎年恒例のイベントとなり、10年以上、続いている。一目見ようと遠方から訪れる人もいるという。4年前の2020年、これまで「つるし飾り」と「おひなさま」だけの能舞台に新たな神様「ヤークー様」が登場した。

 100年先まで残していけるようなものを今の時代に誕生させられないかとの思いから、地元の未来ある子どもたちに名付け親になってもらおうと、2020年春、村内の小学生から名称を募集。石苔亭いしだの元社長で、能舞台の総合プロデュースを担っている逸見尚希さんが、親交のある宮崎駿監督に候補名を見てもらい、「厄を食べる」「厄を食う」から「ヤークー様」を選んでもらった。

 ヤークー様は湯屋守様から派生していることから、わらで作られており、高さは2メートル。毎年、姿を変え、今年は卯(う)年のため、ウサギの姿で能舞台の真ん中に祭っている。一般公開中、専用の和紙に、来館者自身の「厄」を書き、ヤークー様に食べてもらい「無病息災」の一年になるように願いを込める取り組みも行う。

 石苔亭いしだ支配人の井口洋さんは「和風旅館として四季や節句を大切にしている。昼神という温泉地を知ってもらい、阿智村にお越しの際は、『二千体のひな飾り』とヤークー様を一目見てほしい」と呼びかける。

 公開時間は9時00分~14時30分。観覧無料。4月3日まで。

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