飯田の半生菓子を題材にした展覧会「飯田の半生菓子をリスペクトする二人の絵描きの展覧会」が4月17日、「ギャラリー吾亦紅(われもこう)」(飯田市銀座)で始まる。
同展は、ふすま絵プロジェクトに取り組む絵師の福井安紀(さだのり)さんと木全靖陸(きまた やすのり)さんによるもの。「飯田半生菓子協奏図」と題したびょうぶ作品のほか、半生菓子や天竜川にちなんだ「龍」を描いた作品など計25点を展示する。
福井さんは「お菓子が好きで、ないと絵が描けない」と話す。東京のスーパーで戸田屋(飯田市松尾)の詰め合わせを購入したことをきっかけに飯田の半生菓子に関心を持ち、「とてもおいしい。羽二重餅は関西では売っておらず、再び東京まで買いに行ったほど」と振り返る。その後、飯田について調べる中で、好きな日本画家・菱田春草の生誕地であることも知ったという。
2人は佐久市内山の正安寺で118枚のふすま絵制作に通う際、中央自動車道で飯田を通過しながら飯田の半生菓子の魅力について語り合い、今回の作品構想を練った。福井さんは「作品という形があることで、飯田の菓子を愛した人がいたことを100年先にも伝えられる」と話す。
半生菓子の魅力に着目。「飯田の半生菓子の全国シェアが40%あることや、その魅力を県外から応援しようとする人がいることを楽しんでもらいたい」と福井さん。「干し柿や和菓子、洋菓子も含め、『菓子の聖地』と言えるのでは」とも。
昨年は市内の製菓会社8社を取材し、それぞれの菓子作りへの思いや歴史に触れた。多様な個性が集まることで産地としての強みを形成している点にも着目し、「これだけ歴史のあるおいしい菓子の魅力を、もっと発信するべき」とする。作品制作では16社の菓子の中から、2人の視点で多様性が伝わる題材を選んだという。
福井さんは京都市出身、1970(昭和45)年生まれ。江戸時代の絵師に影響を受け、表現の質と速度を探求する。木全さんは多治見市出身、1976(昭和51)年生まれで、古典と現代要素を融合した日本美術を制作する。
開館時間は12時~18時(最終日は16時まで)。在廊は、4月17日~20日、24日~26日で、2人がそろうのは18日と最終日。入館無料。4月26日まで。