災害に備え考えるきっかけづくりをコンセプトとした「防災フェス」が3月15日、飯田短期大学(飯田市松尾代田)本館で開かれた。主催は同大。
今年で2回目の開催となる同フェス。当日は一日を通して防災に関する講演や体験、ワークショップなどを行い、延べ約70人が参加。給水体験では飯田市水道局の担当者が能登半島地震での活動の様子などを交え、給水車の役割や仕組みを話した後、参加者が給水バッグを使ってポンプ付き3.2トンの給水車からの給水を体験した。飯田市は3台の給水車を保有するが、災害時は自治体同士が相互に協力し合う形になっていることを説明。飯田市内から親子で参加した細沢加寿美さんは「給水の仕組みが良くできている。浄水場の事故で一度給水車に世話になったことがある。今日は給水袋の支給もあり、使い方も教えてもらうことができて良かった」と話していた。
「ランチョンセミナー」では、日本災害食学会災害食専門員でWA・ON(ワオン)の飯田和子さんの指導で、「乾パンスティック」「水吸いアレンジパスタ」を作った。乾パンスティックは乾パンを砕いて溶かしたマシュマロとチョコレートに混ぜ、冷やして完成。パスタは30分間、最小限の水に浸した後、ベーコンや豆、コーンなどを入れてフライパンで仕上げた。飯田さんは「貴重な水をできるだけ排水しない、洗い物を増やさないのを基本に、普段冷蔵庫の中にあるものを使って作ることができればいい」と話す。「災害は日常の延長線上で発生するので、いつもの食事をもしもの食事にすることができれば十分備えになる」とも。鼎防災士会の金本悦子さんは「パスタの具合も柔らかくておいしかった。塩分も控えめでゆでる水を使わないのもいい」と振り返る。
午後は千曲川決壊の被災体験談を聞いた後、、「食と防災サークル」の短大生の指導で段ボールトイレを作った。同フェスを企画した同大の高木一代准教授は「参加者が興味を持って取り組んでくれて良かった。給水車の体験は普段できないこと、給水バックの使い方など知らなかったことが多くて役立ったのでは」と振り返る。「来年もぜひ実施したい」と意気込む。