瑠璃寺(高森町大島山)で3月29日、「御開帳」が始まる。
同寺では毎年4月第2日曜日に春祭典を行い、「大島山の獅子舞」を奉納している。屋台獅子で、巨大な胴体の中に太鼓や笛などのはやし方が入って舞うのが特徴。昨年は大阪・関西万博で披露し、地域芸能としての機運が高まったことも、今回の御開帳のきっかけの一つになったという。
同寺の獅子舞は、もとは舞楽だったが、書物によるとガンダーラからインド、中国へと伝わった流れを背景に持つ屋台獅子となり、神仏習合を象徴する祭礼として継承され仏が一体となった祭礼として、また、同寺と日吉神社の祭礼として900年続き、高森地域の伝統芸能として受け継がれてきた。
1112年開創の同寺。開山の法脈は比叡山に連なるとされ、日吉大社の分社である日吉神社と共に祭られてきた。源頼朝が寺領を寄進し、祈願所としたと伝わる。始まりは不動滝付近だったが、鎌倉時代に現在地へ移り、戦国時代には織田信長の兵火に遭い再び不動滝付近へ移転。その後、江戸時代に現在地へ戻り、本堂を整えた。2012(平成24)年には開創900年を記念し御開帳を行った。
御開帳では、約1000年前から伝わる薬師瑠璃光如来三尊佛(国重要文化財)と、県宝の観音菩薩、地蔵菩薩の、合わせて5体を瑠璃光殿で公開する。薬師如来はヒノキの素地仕上げで、薬つぼなど当初の姿をとどめる点が特徴とされる。江戸時代に61年に1度の御開帳と定められ、長期にわたるため30年に1度の中開帳も行われてきた。
期間中、大島山の獅子舞の4回の演舞と、下山地区(飯田市鼎)、羽場地区(羽場)、吉田地区(高森町吉田)の招待獅子舞の演舞も行う。特別御朱印の授与や特別獅子花の販売、境内では手づくり市やキッチンカーの出店抹茶やぜんざいの提供も予定。桜の開花時期と重なり、源頼朝寄進と伝わる彼岸桜や枝垂(しだ)れ桜も見頃を迎える。
滝本慈宗住職は「御開帳を機に、多くの人に薬師如来や獅子舞の歴史に触れてほしい。今後の伝承を地域で考える場になれば」と参詣を呼びかける。
拝観時間は9時~16時。4月12日まで。