飯田市美術博物館(飯田市追手町)で1月10日、「企画展 写真家60周年記念、水谷章人の世界」が始まった。
水谷さんは1940(昭和15)年、飯田市生まれの写真家。昨年で写真家としての活動60周年を迎えたことを記念し、これまでの歩みを振り返る作品を展示。会場にはカラ―、モノクロを合わせた約150点をそろえる。
1965(昭和40)年に東京綜合写真専門学校卒業後、フリーの写真家として活動を開始。山岳写真を経てスキー写真に取り組み、アルペンスキー・ワールドカップなど創作活動に打ち込む。オリンピックをはじめとした世界選手権など、さまざまなスポーツ分野での撮影を手がけてきた。
同館学芸員の小池朋美さんは「テーマは『写真家60周年』で、水谷さんの活動全体を知ってもらう構成。スポーツ写真家として著名だが、スキー写真に加え、長野県内や飯田下伊那地域の風景を撮影した『信濃路』『伊那路』といった作品群もある。今も長野県の風景を撮り続けている」と話す。
水谷さんは「山があり、スキーがあり、スポーツがある。スポーツの瞬間をどう切り取るか、それが全て。スポーツを熟知しているからこそ、頭の中で計算し、絵コンテができている。風景は美しく撮りたい、美しいものを残したい。環境破壊で失われる前に、美しい景色を永遠に残したい」と話す。
飯田市内から来館した男性は「スキー雑誌に載っていた当時から、水谷さんの写真は群を抜いていた。その方が飯田出身だと知って感激し、以来ずっと作品を追いかけてきた。今回の作品展は特に歴史を感じる内容で、今までの写真を全て見ることができて楽しかった」、山梨から訪れたという女性は「スポーツカメラマンによるスポーツ写真を初めて見た。切り取り方、光の入れ方、美しさ、一瞬の気迫と臨場感が伝わってきて感銘を受けた」と、それぞれ話していた。
会期中には関連企画も予定。「美術鑑賞の会」を1月30日18時30分から、「ギャラリートーク」を2月7日15時30分から開き、水谷さん自身が作品紹介などを行う。
開館時間は9時30分~17時(最終入館は16時30分)。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)。観覧料は一般310円、高校生以下無料。2月23日まで。