飯田下伊那地域に暮らす外国籍の住民との交流を目的とする「第33回飯田国際交流の夕べ」が12月14日、エス・バード(飯田市座光寺)で開かれた。
当日は、国の文化や伝統芸能を参加者が体験、交流するさまざまなブースが出店。ワールドステージではネパールの歌や中国舞踏など、さまざまな国の伝統芸能や歌を披露。毎年人気のワールドキッチンでは、韓国・ネパール・タイ・ニュージーランド・ベトナム・アルゼンチン・ペルー・メキシコ、ブラジル・ウクライナなどの代表的な料理を提供し、多くの市民や外国人が列を作り異国の料理を味わった。イベントでは以前から環境を考え、参加者は食器を持参して、各ブースで取り分けてもらう形を取っている。
ブースのスタッフとして参加した下伊那農業高校の横山あいなさんは「初めて参加したが国際的なイベントは楽しい。ブラジルのケーキとニュージーランドのソーセージロールを食べた」と話す。中国国籍でワールドステージの中国舞踏にも出演した市瀬久美さんは「中国ギョーザを提供している。友達も手伝ってくれるのでありがたい。踊りは緊張した」、ナンとキーマカレーを提供していたネパール国籍のアディカリ・サユリさんは「ステージは緊張したがとても楽しかった。日本人の方と交流もできて、とてもにぎやかで良かった」と、それぞれ話していた。
現在、飯田市に住む外国人は約2400人で過去最多。同市の人口に対して2.5%ほど。国籍別の最多は中国で約850人、次いでフィリピン=約460人、ベトナム=約350人、ブラジル=約250人、インドネシア=約100人ほか、30カ国ほどの外国人が居住している。
飯田国際交流推進協会副会長の本田守彦さんは「飯田市は市民レベルの交流が盛ん。この交流でお互いの理解を深めていくことが重要。繰り返し努力を続けていきたい」と話す。「飯田国際交流協会は今年33年目。飯田はホスピタリティーをもって外国人の方を迎えている」と胸を張る。