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飯田「ノエル洋菓子店」が20周年 飯田の地元食材生かした菓子も

20終焉を迎える飯田市育良町「ノエル洋菓子店」の宮澤忠さんと律子さん

20終焉を迎える飯田市育良町「ノエル洋菓子店」の宮澤忠さんと律子さん

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 飯田の洋菓子店「ノエル」(飯田市育良町)が11月15日で20周年を迎える。これを記念し、11月16日・17日の2日間限定で特別企画を行う。

飯田の「ノエル洋菓子店」が11月15日で20周年を迎えるのを記念し、11月15日・16日の2日間限定の特別企画

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 2005(平成17)年に開業した同店のオーナーパティシエ、宮澤忠さんは東京の調理師専門学校を卒業後、都内のレストランに勤務。スイス、ドイツ、フランスなどヨーロッパ各地で経験を積み、地元・飯田に戻って開業した。「広く学んだ経験が、どれも今に生きている。広いリソースを組み合わせ、いろいろ役立っている」と話す。

 周年を記念して販売するのは、以前には店頭に並んでいた「復刻シュークリーム」。カスタードと生クリームを合わせたクリームを詰めた商品で、1個100円で販売する。「忙しくて販売できずにいたが、『シュークリームはありますか』という声を多く頂いていた」とし、2日間限定で復活させる。
 この2日間は、2,000円以上購入した先着70人に手作りの「琥珀(こはく)糖」を進呈する。

 現在、店内にはケーキ約15種類、プリン約10種類のほか、シフォンケーキやフィナンシェ、マドレーヌ、レモンケーキなどの焼き菓子約8種類、米粉クッキーやアイシングクッキーなどクッキー類約15種類をそろえる。飯田よこね田んぼの米粉、飯田産の桃、ナシ、リンゴ、喬木村産メイヤーレモン、大鹿村産ブルーベリー、阿智村産「清内路かぼちゃ」、上久堅地区の「小野子人参」など、地元の果物や野菜を積極的に取り入れている。「この地域には食材がいっぱいある。使わない手はないと思い、オープン当初から取り入れてきた」と宮澤さん。

 20年を振り返り、一緒に店に立つ妻の律子さんは「保育園児だった子が『今は大学に通っている』と話してくれたり、結婚して子どもを連れて来てくれたり、お母さんの背丈を追い越したという親子も来店してくれたりして、うれしい」と話す。宮澤さんは「自分も店も歳を重ねているなと感じる」と言う。

 「菓子店を取り巻く環境や働き方も変化し、世代も移ってくる中で続けることは大変」としながらも、定番商品に加え、「何を作ればお客さまに喜んでもらえるか」をオープン当初から変わらず考え続けているという。

 和洋を問わず多くの試作を重ねる中で、トルコ菓子のターキッシュデライトを「洋菓子店のわらび餅」としてアレンジした商品を生み出すなど、新たな挑戦も続ける。「面白いものを見つけて、それが面白いと思ってもらえるように作っていきたい。自分がいいなと思うものを、これからも変わらず頑張って作っていく」と話す。

 営業時間は9時30分~19時。水曜定休。

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