吹きガラス作品を展示販売する「錬星舎(れんせいしゃ)ガラス展」が11月5日、飯田のセレクトショップ兼ギャラリー「GRACE BOUTIQUE(グレースブティック)」(飯田市銀座3)で始まった。
出品するのは、伊那市出身の池上直人さんと高知県出身の西村由美さん夫婦。それぞれ40年以上にわたりガラス作品の制作を続けており、2人は東京ガラス工芸研究所で出会い、2002(平成14)年から中川村で「ガラス工房 錬星舎」として活動している。飯田での二人展開催は約15年ぶり。
会場には、花器やグラス、サラダボウル、ペーパーウエート、ふた付きの小物入れ、アクセサリー、ランプシェードなど、普段使いを意識した約200点を並べる。グラスだけでも20種類ほどのデザインがあり、「定番作品を並べつつ、使いやすさなど試行錯誤しながら日々進化する」と西村さんは紹介する。
同展開催のきっかけは20年ほど前、同店の西澤智恵社長が中川村の工房を訪れたこと。制作姿勢や作品に感銘を受け、その場で展示会開催を依頼し、これまで同ギャラリーで何度か二人展を開いてきた。西澤さんは「技術があるからこそ、ニーズに合った作品を生み出している。2人の作品は常に進化している」と話す。
同店では東京から講師・佐々木久満さんを招き、フラワーアレンジメント教室を定期的に開催しており、今回はフラワーベースとして使えるガラス作品も多数取りそろえる。
西村さんは、息子が小学生だった頃にご飯茶わんが割れた際、「買いに行くより作った方が早い」とガラスで茶わんを製作。2~3日後には使えるようになったという。今回の展示には、その「ガラスのご飯茶わん」も10種類のデザインで並べる。
制作にあたっては「吹きガラスならではの柔らかい状態で、さまざまな道具を使いながらイメージに沿って一気に形を作る。『制作はライブのような感覚』」とし、「東京から離れた高知に居た頃から、他の作家の作品を見ないようにしている。自分たちだからこそできる作品を作り上げている」と話す。
営業時間は11時~18時(最終日は16時まで)。入場無料。11月15日まで。