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南信濃の道の駅・遠山郷に郷土レストラン「善き叶」 ジビエ料理中心に提供

ジビエ料理を中心に提供する郷土レストラン「善き叶(よきかな)」のシェフ、藤下拳成さん

ジビエ料理を中心に提供する郷土レストラン「善き叶(よきかな)」のシェフ、藤下拳成さん

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 道の駅「遠山郷」(飯田市南信濃)内に10月4日、ジビエ料理を中心に提供する郷土レストラン「善き叶(よきかな)」がグランドオープンする。

低温調理した「ローストディア(鹿肉)重」(1,800円)

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 同レストランは、再整備が進められてきた道の駅「遠山郷」の全面オープンに合わせて開業するもので、地元出身の料理人・藤下拳成さんがシェフを務める。藤下さんは下伊那農業高校卒業後、茅野市の「オーベルジュ・エスポワール」で信州ジビエの普及拡大に努める藤木徳彦さんの下で約6年修業。高校在学中にも、鹿肉を使ったハンバーガーを飯田市内の空き店舗で販売したほか、東京・銀座のアンテナショップ「銀座NAGANO」で高校生レストランに参加した経験を持つ。

 小学生の頃から「山肉専門店 星野屋」の店主から鹿の解体を教わるなど、ジビエを身近に感じてきた藤下さん。「農作物を荒らしてしまう動物を殺処分するだけでなく、食材として生かして多くの人に味わってもらいたい」と話す。今回、道の駅の指定管理者「遠山GO」からの声がけで出店が実現した。

 店名の「善き叶」は、アニメ映画「千と千尋の神隠し」に登場する、神様が湯に入って「よきかな」と口にする場面にちなんだもの。同作品は、遠山郷を含む地域に伝わる国の重要無形民俗文化財「霜月祭り」から、宮崎駿監督が着想を得たとされている。藤下さんは「レストランを訪れた方にも『来てよかった』と思ってもらえるように」との思いを込めて、店名に据えたと話す。

 提供メニューは、「アマゴの唐揚げ定食」(1枚=1,000円、2枚=1,500円)、オリジナルのタレに漬け込んだ「遠山ジンギス炒め定食」(1,500円)、低温調理した「ローストディア(鹿肉)重」(1,800円)、などのほか、手ぶら焼き肉、季節限定のジビエ料理などを用意する。今後は、ソースかつ丼や山賊焼きなどの信州の郷土料理に加え、南信州と浜松を結ぶ新たな流通を見据えて海鮮料理の導入も予定している。

 9月にはプレオープンを複数回行い、初日から行列ができるにぎわいを見せた。藤下さんは「遠山郷でジビエ料理を出すことは長年の目標だった。多くの人に訪れてもらえる店にしたい」と意気込む。

 営業時間は、11時~15時、17時~21時。木曜定休。

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