
飯田市立病院(飯田市八幡町)に9月20日、、国産の手術支援ロボット「hinotori(ひのとり)」が初めて納品された。
「hinotori」は川崎重工業とシスメックスの共同出資で設立されたメディカロイド(兵庫県神戸市)が開発したロボット支援手術システム。特徴は、4Kの立体映像による高精細な視野と8つの関節を持つアームによる滑らかな操作性。医師が専用の装置で操作し、カメラ用のアーム1本と、手術用アーム3本を遠隔で動かす。
今後の活用について、ロボット手術の経験を持つ外科副部長の福留惟行医師は「消化器外科、泌尿器科、呼吸器外科、産婦人科などでの使用を見込む。ロボットを使うことで、体の中を小さなカメラで確認しながら、細かい動作で手術できるため、切る範囲を最小限に抑えられる。これにより、痛みが少なく、回復も早くなることが期待される」と紹介する。
福留医師は「東京や名古屋ではロボット手術が一般的になっている。こうした治療を、地元の飯田でも提供できるようになる」と話す。「手術は医師がロボットを操作する。医師が十分にトレーニングを重ね、安全が確認できたうえで、適した症例があった場合に使っていく予定」と今後を見据える。