
JR飯田線の全線開通記念日に当たる8月20日、飯田と豊橋をつなぐ鉄道路線にちなみ企画された「飯田焼肉 前掛けエプロン」が発売された。
商品を手がけたのは、みそメーカーのマルマン(飯田市大通2)。焼き肉文化が根付く飯田市で、焼き肉を食べる際に衣服の汚れを防ぐために使われるエプロンをヒントに、実用性を備えたグッズとして商品化した。
エプロンは、飯田線の全駅数「60駅」にちなみ、着丈を60センチに設定。素材は綿100%で、コンパクトに折り畳める仕様とした。前面には「飯田焼肉」の文字をプリントする。
製造は、愛知県豊橋市に工場を構え、伝統的な前掛けを手がけるエニシング(東京都新宿区)が担当。江戸時代から続く帆前掛けの産地である豊橋と焼き肉文化が根付く飯田という、それぞれの地域資源を融合させた商品となっている。
企画のきっかけは、これまでにも辛みそや焼肉のタレなどを通じて飯田の焼き肉文化を全国に発信してきたマルマン常務の中田泰雄さんが「食」以外のアプローチを模索していたところ、飯田線や地域連携を通じて豊橋に「前掛け文化」があることを知り、工場を持つエニシングに声をかけ、商品化が実現した。
同日行われた記者発表で、中田さんと同研究所を運営する信州セキュアフーズ(松尾上溝)の宮内誠さんが、前掛けエプロンの素材や使い勝手、地域の魅力を生かした取り組みについて話した。
宮内さんは「生地はしっかりとしていながら軽量で扱いやすく、高級感もある。自社で展開するキッチンカーでも使い、アピールしていきたい」と意気込む。中田さんは「両地域の魅力が形になった。地元の人には普段使いとして、地域外の人には土産品として手に取ってもらえたらうれしい」と呼びかける。
価格は5,500円。商品は、マルマンのECサイトのほか、信州飯田焼肉研究所(中央通り3)と、南信州まるごとショップ「おいでなんしょ」(座光寺)で扱う。