
南信州松川りんごワイン・シードル振興会が7月7日、ぷらっと(松川町元大島)でまつかわシードル「Marry.2024」のお披露目会を開いた。
松川町は、2014(平成26)年にシードル醸造を始めてから10周年を迎えた。「Marry.(以下マリー)」は当時、5件の農家が協働して造ったオリジナルシードル。この10年、振興会のほか、行政・商工会・農家が中心となりシードルの認知向上を進めてきた。現在は町内に3軒の醸造所と11軒の農家がオリジナルのシードルを販売するなどシードル醸造が盛んになっている。
マリーは2018年度生産分を持って休止していたが、本年度、醸造開始から10年を記念して限定商品として再販を始めたもの。原材料となるリンゴは町内7つの農家(竹村農園・子白農園・マルカメ果樹園・やまき北村農園、原りんご園・くまちゃん農園・りんごの丘農園)から持ち寄った。
「芳醇でやや甘口。バランスの取れた味わい」に仕上げたという。
お披露目会で北沢秀公松川町長は「町の特徴を『果物のまち』『シードルのまち』と一言で言い表せる。最近は多くの種類のシードルが並んでおり、さまざまなところで町のシードルを使ってもらっている。今後も支援したい」とあいさつした。同振興会の子白渉会長は「町のシードルも年々おいしくなってきているので、多くの方たちに味わってほしい。種類も増えてきているので、さらに盛り上げたい」と話す。
醸造を担当した竹村暢子さんは「町内の人たちの暮らしに寄り添うような乾杯の一杯、来訪者には同町のシードルの入り口としての一杯として多くの人たちに味わってもらいたい」と話す。マリーの名前の由来は出会いを意味する「Marriage」と、大切な人を意味する「Marie」から。「それぞれの農家のリンゴを持ち寄り、生産者同士を結び付け、最高の一品ができ上る」という意味を込めた。
醸造本数は、フルボトル(750ミリリットル1,500円)=80本、ハーフボトル(375ミリリットル750円)=400本限定。販売は南信州まつかわ観光まちづくりセンターが担うが直販は行わず、町内の飲食店や酒販店のみで取り扱う。