
日本の棚田風景百選に指定されている飯田市千代の「よこね田んぼ」で5月18日、恒例の田植えが行われた。
参加者は、よこね田んぼ保全委員会のメンバーからの指示を受け、指定された田んぼにコシヒカリの苗を植えていった。当日は、棚田オーナーや地元住民ら約140人が参加。田んぼから足を抜くのに苦労しながらも3時間ほどで作業を終え、午後は参加者有志で交流会を開いた。
よこね田んぼでは「農村の原風景を守り、地域を活性化させる」をテーマに、継続的な保全活動を通して、農村と都市部の交流、景観の保全、畔(あぜ)ぬりなどの伝統文化の継承、安らぎの場所の提供など、魅力的なまちづくりを構築するとともに棚田地域の活性化に取り組んでいる。
当初、田植えは5月17日を予定していたが、悪天候のためメインイベントは翌18日に変更。しかし、17日しか参加できない人もいたため、雨降りの中、田植えを行った参加者もいた。
愛知から会社の同僚と参加した女性3人組は「初めて田植えをした。雨降りは残念だったが楽しく体験できた。おいしく育ってほしい」、棚田オーナーで東京から参加した男性は「オーナー専用の田んぼを一人で植えた。約1カ月分の米が収穫できると聞いた。順調に育ってくれるとうれしい」と、それぞれ期待を込める。