
「ツアー・オブ・ジャパン信州飯田ステージ」のプレイベントとして信州シリーズ(3つのクリテリウム大会)が5月3日~5日の3日間、飯田市龍江と下久堅、大鹿村の大西公園でそれぞれ開催された。
信州シリーズ第1戦の龍江グランプリ(今田平特設周回コース)は、4回目の開催。1周1.38キロメートルで平たんな天竜川沿いのコースを、ビギナーで5周、C2クラスで15周、C1クラスで30周するレース。第3戦は大鹿村大西グランプリ(大西公園特設周回コース)で、昨年に引き続き2回目の開催。1周2.4キロメートル、高低差46メートルのコースを、ビギナーが3周、C2クラスが8周、C1クラスが17周するレース。
4日に行われた第2戦の下久堅クランプリ(稲葉クリーンセンター周辺の特設周回コース)は、TOJの開催地として初の試み。1周1.7キロ、高低差77メートルのコースで、稲葉クリーンセンター公園前をスタートし、TOJのコースで柿の沢区民センターへの上り口まで一気に下り、その後、スタート地点まで一気に上る過酷なコース。元自転車のロードレーサーで実行委員会事務局の福島晋一さんは「日本一過酷なクリテリウム」と話す。
TOJ開催地で下久堅まちづくり委員会の平岩好友会長は「天候にも恵まれ、いつものように焼き肉をしながら選手を応援している。本大会も盛り上がれば」と期待を寄せた。「昨年、自転車で下久堅の名物ポイントを巡る企画を行ったが、多くの人が訪れてくれた。普段も自転車乗りの方を目にすることが多くなった」と、地元での自転車熱も感じられるという。
ビギナークラスで優勝した中学生の牛久保來希さんは「1年前に自転車を始めたばかり。普段通りの走りができた」と話す。C2クラスに出場した飯田市松尾在住で最年長61歳の平栗武博さんは「大変なコースだった。できれば年齢別にカテゴリーを分けてほしい。もちろんTOJも見に行く」と元気に話していた。C1クラスは、周回ごとに状況が変わる激しい展開の中、中盤から後半にかけて追い上げた松山学院高校の中尾涼介選手が制した。
レース中、マイクを握りながら大会を盛り上げた福島さんは「上りゴールは力勝負で、精神力のぶつかり合いが面白かった。地元の人が走るロードレースを見られて自転車を身近に感じる機会ができたのでは。龍江、下久堅、大鹿トと地元の方々に支えられながら盛り上げていきたい」と大会の手応えを感じていた。
福島さんがステージアンバサダーを務める5月22日のTOJ信州飯田ステージに関しては、「ぜひ、生の自転車レースを会場で体験してほしい。選手とのコミュニケーションも楽しんでほしい」とメインイベントのTOJ観戦も呼びかける。