
飯田市が提案型地域おこし協力隊員2人を初めて採用し、3月3日に委嘱状を交付した。
今回任命したのは、平沢沙峰(さほ)さんと毛利規寛(のりひろ)さんの2人。平沢さんは、龍江地区を活動拠点として、農業を軸とした関係人口の創出やイベントを通じた地域のPR、情報発信、毛利さんは、下久堅地区を中心に、子どもや地元企業を対象に居場所づくり事業を展開し、関係人口の創出を担う。
同市出身の平沢さんは農業とは無縁だったが、知り合いの田んぼで稲作を手伝ったことがきっかけで、いつか自分の手で米を作りたい気持ちが芽生えたという。飯田女子短期大学(現在の飯田短期大学)卒業後、地元や岐阜の企業で働いていたが、同制度の募集を知りUターン。今後は龍江地区で稲作をメインに活動に取り組む。
北海道出身の毛利さんは現在、春日井市で地域の居場所事業を展開。以前から地域おこしにも興味があり、同市の協力隊募集を見て応募。面接試験で「下久堅から望む景観に魅力を感じ、そうした環境を生かして老若男女が集う居場所づくりを展開したい」と提案。今後は春日井と飯田の2拠点で活動する。
課題解決型の隊員は、配属先からの要望を受け、課題解決のサポートを行いながら活動するが、提案型は、隊員自らが地域活性化につながる活動や事業を提案して活動を行う。同市は昨年6月に「提案型」の隊員を募集。面接試験などを経て、平沢さんを1月1日付け、毛利さんを3月1日付けで、それぞれ採用した。
平沢さんは「まずは自分で米作りに挑戦し、ゆくゆくは地域住民に参加してもらえるようなイベントを企画していきたい」、毛利さんは「地域の皆さんが喜んでもらえるような居場所づくりを行い、地域の魅力をしっかり発信したい」と、それぞれ意気込みせた。