現代美術家・山内孝一さんと宮内直幸さんによるインスタレーション作品が12月31日から、元山白山神社(飯田市羽場権現)で展示される。
群馬県出身の山内さんは1996(平成8)年に飯田市に移り住み、石や竹、ススキなどの自然素材を用いた作品制作を続けてきた。今回の展覧会は、2019(平成31)年に現代の創造展がきっかけとなり、染色作家の大藏光彦さんから提案があり始まったもの。今年で5回目となる。
宮内さんは現代美術作家として、日常的な素材を活用した作品を制作している。2人は飯田創造館(小伝馬町)で開催された「木下いちお遺作展」初めて出会い、その後も交流を続けてきた。今年、山内さんが大鹿村郷土資料館「ろくべん館」(大河原)で開催した個展を見た宮内さんが「自分も作品展を開きたい」と声をかけ、今回の共同展示が実現したという。
これまで山内さんは、竹や稲、わら、石といった自然素材を使い、見るだけでなく体験型の作品も手がけてきた。「この場所に来て、自分の考えではなく、感じてほしい。考えすぎると現実の一部しか見えなくなる。感じることで見えてくるものがある」と山内さんは話す。
夜間には作品のライトアップも予定し、大みそかは翌1時まで、元日は20時まで点灯する。山内さんは「神社という特別な空間で、日常では味わえない時間を楽しんでほしい」と来場を呼びかける。
1月2日15時まで。